「笑えない人生でした。」
生前に遺書を残すとしたら、冒頭はこう書こうと思います。
発達障害当事者は、急に過去の出来事を思い出しては怒り出す特性があります。
脳みそが、過去の記憶を上書きしたいのでしょうか?
それがたとえ、発達障害でない人にも共通することではないでしょうか?
…とはいえ、誰のせいにもできないよね。
毒親の親も毒親。毒教師の教師も毒教師。毒上司の上司も毒上司。負の連鎖だ。
「地球が滅べばいいのに」なんて思うことは、誰もが一度は思ったことのある自然な感情。
責めなくていいよ。つらかったね。よく耐えた。
「それでもさ 生きてる君は 不敗だよ」
あ、珍しく明るいこと言えた☆
最近ニュースを見ていると、「信じられない」「許せない」と思うような事件が次々に起こります。
池袋で起きた、「上級国民」が、何の罪もない親子を轢き殺しながら逮捕されない不条理。
京都アニメーションでたくさんのクリエイターが放火により死亡や重症を負った事件。
そして、なかなかニュースになりませんが、公職選挙法違反だけでなく反社会的勢力とのつながりも明らかになっている首相が主宰する「桜を見る会」。「障害者雇用の職員」発言。
思い出しただけでも言いようのない腹立ちを感じる人が多いでしょう。もちろん、私もそうです。
直接自分には関係ない事件だけでなく、日常生活を送る中で、自分に降りかかってくるさまざまな事柄にも「なぜ」「どうしてなの!」と怒りが沸き上がることがあります。
自分が関わっていて、何らかの対処ができる時なら、しかるべき対応を取ることも可能です。
しかし、タイミングを逃したり、言いくるめられてしまったり、池袋や京アニの事件のように、そもそも自分とは無関係というケースもあります。
けれど、この胸の内にあるやりきれない気持ち、許せない感情をどうすれば良いのか、苦しい思いをしている人も多いのではないでしょうか。
今日は、発達障害の私が実行している「許せない」感情を処理する方法を、お話しようと思います。
「許せない」感情は吐き出すに限る
私自身も「許せない」感情を、どう処理すれば良いのだろうと、いろいろな方法を試してきましたが、その中でもやはり有効なのは「吐き出す」ことです。
「吐き出す」にもいろいろな方法がありますが、何らかの方法で表に出すだけで、かなりスッキリします。
ただ、この感情を誰かにぶつけ、その人を不愉快な気持ちにさせるのは避けたいところ。誰かに「話す」「聞いてもらう」以外の方法がベターです。
「許せない」感情の処理方法その① 紙に書き出す
「許せない」感情に襲われたとき、誰にも迷惑をかけずにすぐできるのが、「紙に書き出す」ことです。
チラシの裏でも、ミスプリントした紙の裏でもいいので、自分の気持ちをとにかく書き殴りましょう。
誰かに見せるものではないので、きれいに書く必要はありません。文字の大きさなど気にしないでくださいね。
漢字を間違えても、全部ひらがなでも問題ありません。
とにかく、自分の気持ちが落ち着くまで、「心の声」を全部書き出します。
「書く」だけですが、不思議なことに、怒りと悲しみに荒れていた心が落ち着き、整理されていくのが分かります。
書いた紙は、丸めてゴミ箱に捨ててもいいし、ビリビリに破いてもOKです。
「許せない」感情の処理方法その② 体を使って吐き出す
紙に書いても気持ちがおさまらない時は、もっと物理的に「自分の体を使う」のがおすすめです。
手っ取り早いのは「叫ぶ」ことですが、いきなり叫ぶと家族やご近所の方がビックリしてしまうので、カラオケ屋に「ヒトカラ(一人カラオケ)」で入り、叫びまくるのがおすすめです。
最近では、一人でカラオケに行って歌の練習をする人や、楽器の練習をする人も多いので、「1人でカラオケなんて…」と不安にならなくても大丈夫です。
何よりカラオケは、好きなだけ大声を出しても迷惑にならない場所。
怒りを言葉にして叫びましょう。何を叫んでいいか分からなかったら「ウワァァァァァーーーッッッ!!!」だけでも良いです。
へへっ…。
普段、なかなか「遠慮せず大声をあげる」機会はありませんが、「声を出す」だけでだいぶ気分が晴れます。
(ただし、マイクは使わずに叫びましょうね。)
もし、「カラオケが近くにない」「お金を使いたくない」「カラオケ屋まで待てない、今すぐこの感情を吐き出したい」なら、声を出さず「叫ぶ」のもそれなりに効果があります。
口を開けて、声は出さずに息だけで「ワサァァァァーーーッッッ!!!」と数回叫んでみてください。
そのほか、「走る」「ボクササイズをする」「踊る」「素振りをする」「腹筋をする」などの方法で体を使うのも効果的です。
「許せない」感情の処理方法その③ ホ・オポノポノ
…言いにくっ!舌がマジ、ポノポノしちゃってんよ(笑)
ホ・オポノポノとは、ハワイに古くから伝わるスピリチュアルで、この方法だけは「吐き出さず」感情を処理します。
ホ・オポノポノでは、私たちの中には「子どもの自分」がいて、その「子どもの自分」が、古くから自分が見聞きしたこと、体験したことなど、すべての記憶を背負っていると考えています。
自分の中にいる「子どもの自分」を愛し、慈しみ、存在を認めることで、高みにいる自分と繋がることができる、という考え方です。
ホ・オポノポノでは
「記憶がたくさん増え過ぎてしまうことで、子どもの自分が押しつぶされそうになっている。定期的に『記憶をクリーニング』して、子どもの自分が背負う苦しみを軽減することが必要だ」
という考え方のもと、嫌なことや忘れてしまいたいこと、そして日常の何でもない記憶も、こまめに「クリーニング」するのです。
「クリーニング」方法はいくつかあるのですが、私が実践しているのは、植物の緑に触れながら「アイスブルー」と唱え、記憶が洗い流されていくイメージを持つことや、氷河をイメージしながら頭の中で「アイスブルー」と唱える方法です。
それを繰り返すと、自然と気持ちが落ち着いていきます。
何だか不思議で、よく分からないと感じる人が多いと思いますが、ホ・オポノポノは愛に満ちた考え方がベースにあるスピリチュアルで、クリーニングの方法も他にたくさんあります。
書籍もたくさん出版されていますので、気になった方はぜひ1冊読んでみてください。
納得できないことが当たり前のようにはびこる世の中で、「許せない」感情を持つのは当然のことです。
政治的な「許せない」は、選挙に行くことで自分の気持ちを吐き出しましょう。支持政党がない場合は、潔く「なし」と記入してもよいのです。
そして、自分に関わりのない事件にまつわる「許せない」気持ちや、タイミングを逃した「許せない」気持ちは、紙に書いたり叫んだり体を動かしたり、あなたが納得できる方法で吐き出し、少しでもスッキリして、次の日を迎えましょう。